「ロイ、会えて嬉しいよ」
「サンフランシスコ以来だな」

東京の夜景を一望できる平賀のオフィスで平賀源磁とロイ・ロギンスは握手を交わした。

「引き受けてくれて嬉しいよ」
「平賀財閥の御曹司に説得されたなら、引き受けない理由がない」
「前任の那須所長、フジセンゲンの話は聞いているよな。正直なところ、GOODは内部から壊滅寸前だ。簡単な仕事じゃない」
「誰かがやらないといけない。東京の街には君たちが必要だ。だが、超人と呼ばれる君たちも完璧じゃないだろう。誰かが君たちを支えなくてはいけない。やるからには任せてくれ」

続けて小声でつぶやいた。

「それに彼女たちも暇を持て余していたところだ」
「彼女たち?何のことだ」

この伊達男は複数の女性を囲っているのかと源治は思った。

「続きはバーで話さないか。東京の街も見てみたい」

バーでその秘密が聞けるならすぐにでも聞きたい。

「いいね、東京生まれの電気ブランって酒は知っているか?」